紆余曲折

いろいろあった。

映画②

 昼から日を跨いで『ゴッドファーザーpartⅡ』『レディープレイヤー1』『東京喰種』の3本立てで映画を観た。前から順にDVD、劇場、WOWOW録画である。WOWOWはレンタル料すら払いたくない映画を観るのには丁度いい。観終わった今では『東京喰種』にお金を払ってもいい気はする。期待していなかった分ハードルが下がっていたのか、凄く面白く感じた。原作を読んでいたから楽しめたのかも。

 

 『ゴッドファーザーpartⅡ』は1974年に公開された映画で、マフィア映画の代表作である『ゴッドファーザー』の続編である。続編とは言っても前作の直後だけではなく、ドン・コルレオーネ(ゴットファーザー)の若かりし頃も描いている。続編映画でアカデミー賞作品賞を取った唯一の作品である。アカデミー賞自体は9部門ノミネート、6部門受賞である。凄すぎる。

ドン・コルレオーネの青年期を演じたのはロバートデニーロなのだが、本当に演技が上手い。助演男優賞を受賞したので当たり前な話なのだが、驚くほど前作のドンに似ていたのである。前作は実に2年以上前に観てストーリーもうろ覚えだったが、ロバートデニーロの演技のおかげで記憶が蘇った。独特なしわがれ声がとてもよく似ていた。ちなみに前作のドン・コルレオーネ役のマーロンブランドもアカデミー賞を主演男優賞で受賞している。

過去と現在が代わる代わる描かれる作品で、partⅡの主人公であるドンの息子と青年期のドンの対比がとても良く出来ている。特に、幼い我が子が肺炎にかかった際に自分の無力さに嘆くドンと、妻子のことは部下に丸投げする主人公の対比は結構心にきた。マフィア映画として名高い作品だが、家族愛のテーマも色濃く出ている。ラストシーンの家族からサプライズパーティを催されるドンと、お金に執着し過ぎて今までの家族全てを失った主人公の対比は考えさせられる。

 

 劇場で見た『レディプレイヤー1』は絶賛公開中のエンタメ映画である。元々存在すら知らなかったのだが、親に誘われたことと監督がスピルバーグだったことで観に行くことにした。舞台を簡単に説明すると、『サマーウォーズ』のVRバージョンで『サマーウォーズ』よろしく仮想世界と現実世界が代わる代わる描かれる。物語は仮想世界創設者が、仮想世界内にお宝を隠したのでそれを探すゲームに参加するといった感じである。

作中にはゲームや映画のキャラクターやオマージュがふんだんに取り込まれている。日本のものでいうとメカゴジラガンダムが出てきた。ゲームはOverWatchMineCraftファミコンなどが、映画はシャイニング、市民ケーンキングコングなど時代・ジャンルが様々である。全ての元ネタを知っている人はよほどポップカルチャーに詳しいだろう。

SNSで色んな問題が起きている昨今の世界を風刺しているのか「仮想世界では本名を言うな」や「ここは仮想世界だ、アバターだけを見て恋するんじゃない」などのセリフが数多くあってクスリときた。主人公が女キャラに惚れたとき際、仮想世界での友人に「相手は140キロあるかもしれないし、そもそも男かもしれないぞ」と言われるシーンは全国のオタクに見せるべきだろう。

劇中に何回か出てくるセリフの「現実世界を大切に」というのは、この映画で伝えたいメッセージなのだろう。作中でVRメガネを付けて現実世界の街中を走り回る人々を滑稽に描いているのも風刺が効いている。ニュースで見た「ポケモンGO」をしながら町を彷徨う人たちと同じだったからだ。

やはり公開当時の情勢がわかっていた方が、映画は楽しめるとつくづく思った。正直『ゴッドファーザーpartⅡ』よりも楽しめた。GWに暇な人は、デートで行くには丁度いい映画でおススメである。最も、デートに行くような人は暇ではないのかもしれないが。

 

 『東京喰種』は昨年公開された映画で、同名の漫画を原作としている。人間を食料としながら人間と全く同じ外見をしている「喰種」という生き物になってしまった元人間の主人公の悲劇を描く物語である。喰種には特殊な能力を各人が扱うのだが、それらはCGで表現されていた。また、原作では戦闘シーンが多いため、映画でもアクションシーンが数多くある。

漫画原作の多くは失敗している。目に見えて成功しているのは『DEATH NOTE』と『銀魂』あとは『ちはやふる』くらいではなかろうか。とりあえず戦闘物の漫画は軒並み失敗している。『東京喰種』の興行収入はどれほどかわからないが。失敗の原因はアクション・CGのショボさと配役であろう。

『東京喰種』は僕の目から見ると最低限のラインはクリアしていた気がする。主演の窪田正孝は上手いし、子役の桜田ひよりも上手い。CGは武器だけなので無理なく表現できており、アクションも悪くはなかった。ストーリー自体は漫画が評価されていることもあり、良い出来栄えだったように思える。少なくとも『るろうに剣心』より好きである。

残念だったのが主人公が身バレを防ぐためにマスクを着けているので、戦闘中はセリフが聞き取りにくいことである。主人公の「僕を人殺しにさせないでくれ」という結構好きなシーンでのセリフがいまいち聞き取れなかった。窪田正孝と主人公が上手くマッチしていただけ惜しかった。ちなみに原作で一番好きなセリフは「言葉を綺麗というあなたの感覚が私にはとても新鮮だった」。