紆余曲折

いろいろあった。

搬送

 ちょうど1週間前、救急車に乗った。付き添いでは1度乗ったことはあったが、患者側は初めての経験だった。意外と乗り心地が良かった。

搬送された原因は、駐車場の入り口付近にかかっていた進入禁止の意を表す鎖に躓いて転倒したからである。大人しく歩行者通路を行けば、怪我はしなかっただろう。なんとも間抜けである。

転倒した際、両手が塞がっていたため両手をつくのが遅れてしまった。そのせいで口を強く打撲、前歯の1本が欠けてしまった。また、手の付き方が悪かったらしく、痛みで両腕が酷く痙攣していた。

顔を抑えてうずくまっていると、通行人や近くの店の店員が声を掛けてくれた。温かい世界である。救急車を呼んだりティッシュで血をぬぐってくれたりした。かけよってくれた人は皆女性で、その中の一人は美人だった。役得である。ちなみにこの話を妻にすると、冷たい目で見られた。

 

 搬送された先の病院では、触診やレントゲンなどの一通りの検査を受けてから解放された。この時の検査では、欠けた前歯以外に異常は見られなかった。痛みが出てきたら整形外科に行ってくれとのことだった。

歯医者に行って家に着くと、両肘が痛み出した。痛みが余りにも引かないので、夜間もやってるデカい病院へ行き、CTスキャンで精密検査をしてもらった。CTスキャンも初体験だった。横になってスキャンされるので、ひたすらに眠かった。

検査の結果は、右肘は関節の骨にヒビが、左肘は関節の骨が傷付いて内出血しているとのこと。医者曰く「両肘骨折」とのことだが、説明を聞く限り骨折ではない気がした。右は全治2週間、左は全治1週間ほどらしい。かくして、不便な両腕縛り生活が幕を開けた。もっとも、割を食うのは介護をしてくれる妻である。本当に申し訳ない。

 

 介護生活はなかなか辛かった。痒いところもかけず、トイレに行くにも妻の手が必要だった。娘を抱くこともできず、我慢の1週間だった。暇すぎて『からくりサーカス』の電子書籍版を全巻読んだ。

前歯の使用を歯科医に禁止させられていたので、食事も食べさせてもらっていた。柔らかいものしか食べられなかった。もの凄く焼き肉に行きたい。

教会での結婚式で神父の「健やかなる時も病める時も~」という口上にもあるように、病める時に支えてくれるのは伴侶である。結婚してよかった。

 

 搬送されて1週間が経った。左手は無事に治り、ブログを書けるくらいまで回復した。右手も痛みが引くくらいには治っており、全快は近い。一番重症だったのは前歯であり、就職後も治療が続きそうだ。関東に住んでいる友人には歯医者を紹介してもらいたいものである。

10年分の不幸を味わったので、就職してからは不幸な目には遭わないような気がする。少なくとも今年中は幸福でありたい。もう骨折はまっぴらごめんである。